扁桃体の暴走を抑える前頭前野
カリッとサクッとおいしい思考♪
不安は無くならないのは承知だけど、
少しでも減らしたい!
ひと時でも忘れたい!
そう思う今日この頃です。
今回も扁桃体の調整法をご紹介しますが、ちょっと違った視点からいきます。
前回は扁桃体の役割そのものから調整のヒントに迫りましたが、
今回は、扁桃体の機能を周りで制御している脳の一部「前頭前野」から調整の糸口を探っていこうかと思います。
前頭前野の役割
前頭部に位置し、感情コントロール、意思決定、記憶・注意、行動の選択・実行などの機能を担う中枢です。
感情面からみると、前帯状皮質と連携し、感情の中枢である扁桃体のコントロールに深く関与しています。
扁桃体は生命を維持するため、特に不快な感情に敏感に働くため、ストレスなどにより過剰に反応してしまいます。
この時扁桃体の暴走を抑え、不安などの不快感情を上手く和らげるために前頭前野と前帯状皮質の働きが重要となってきます。
前帯状皮質の働きなどは過去の記事にもありますのでよろしければご参照ください。
前頭前野が損傷してしまうと扁桃体の調整が出来ず、不安感情が助長されたりあるいは無気力になってしまったりと感情のコントロールが上手くいかなくなってしまいます。
よって日頃から前頭前野の機能を活性化させておくことが大事になります。
活性化させるためのヒントを探るため、前頭前野が担う役割の一つである「ワーキングメモリ」について説明します。
ワーキングメモリ
ワーキングメモリーとは、「作業記憶」とも呼ばれ、課題や動作を行うのに必要な情報を一定期間記憶として保持・処理することをいいます。
刺激が入ってくる情報をどのような形で認識するかで系統立てられた3つのシステムとそれらを制御する1つのシステムがあり、互いに協調的に働いています。
音韻ループ
音全般(音の響きや言語など)の情報を記憶として一時的に保持する役割
視空間的スケッチパッド
視覚的情報を記憶として一時的に保持する役割
言葉で言い表せない(色や大きさ、物の位置など)ことに関与
エピソードバッファ
音や視空間的情報を統合したり、また過去の記憶(エピソード)を想起し、それらの情報を照合したりする役割
中央実行系機能
上記3つのシステムを統合し、一時的な記憶を脳の中で調整する役割
このワーキングメモリのシステムをヒントにしてなるべく簡単な前頭前野を活性化する方法をご紹介します。
ラクラク!前頭前野活性化方法
デュアルタスク(二重課題)を取り入れます。
デュアルタスクとは、2つのことを同時に行うことでワーキングメモリの研究で使われる課題になっています。
2つ同時に課題を行う場合にワーキングメモリを働かせることが必要となるということであり、ここに前頭前野と前帯状皮質が深く関与していると言われています。
デュアルタスクを組み込んだ方法を3つご紹介します。
ネガティブな今の感情を言葉に発する+軽運動
ネガティブな感情刺激を言葉として発することにより、扁桃体の活動が抑制され、潜在的な感情制御が機能した可能性が示唆されたとの報告があります。
参考文献:感情刺激に対する言語的ラベリングによる扁桃体の活動抑制
不安や嫌だったことなどを呟きながら軽い運動(ウォーキング、足踏みなど)を組み合わせてみましょう。
ただ、これをやるときは愚痴っぽくなるかもしれないので独り言のほうがいいかもしれません笑
音楽に合わせて歌をうたう+軽運動
デュアルタスクにワーキングメモリのシステムの一つ「音韻ループ」を組み込みます。
- ウォーキングしながら音楽に合わせて歌う
- 足踏みしながら音楽に合わせて歌う
- 片脚立ちでバランスとりながら音楽に合わせて歌う など
家の中でも簡単にできます。
ゲーム(Switchなど画面を見ながらのもの)
ゲームはワーキングメモリのシステムの一つ「視覚的スケッチパット」が働くデュアルタスクになります。
デュアルタスクやゲームの効果についての過去の記事です。よろしければご覧ください。
その時の自分の状態に合わせて、なるべくラクに楽しくできるものを組み合わせていきたいです。
まとめ
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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