楽観的に考えるために
自分を大目に見てあげようと思います♪
適度という言葉はすごく難しく曖昧ですが、不調を和らげるためにはすごく大切な概念だとつくづく思います。
「極力中心から均等に揺らいでられる」感じを心がけたいです。
脳や神経伝達物質も「機能不全」も「機能亢進」も何らかのカラダの不調を招く可能性があります。
まさに「中心で適度にバランス良く」が大事になってきます。
楽観的思考と関わる要素
脳の中の3つのバランスが非常に重要になります
尾状核
大脳基底核の一部で、被殻と共に線条体を構成し、大脳皮質からの神経入力を受けています。
主な役割は
- 学習と記憶のフィードバック
- 言語理解
- 認知機能
- 悲観的思考の評価
- 眼球運動
などがあります。
後述しますが、楽観的思考に関しては、特に「悲観的思考の評価」と「眼球運動」が重要になってきます。
尾状核はネガティヴ思考の回路とポジティブ思考の回路が両方散々すると言われています。
すなわち不安、気分、意欲、あるいは、好き嫌いの価値判断を行う役割を担っています。
悲観的思考における評価に深く関与しており、過剰に活動してしまうと不安などネガティブ思考を大きくしてしまいます。
一方で尾状核は「優越の錯覚」を起こす部位とも言われています。
優越の錯覚とは、人には「自分は平均より優れている」という思い込みです。
例えば、知能や技術、性格などが人の平均よりも上だと思う傾向があります。
過度に錯覚を起こすと危険を顧みない行動に出てしまう恐れもありますが、
適度な優越の錯覚は、こころの健康を保つのに非常に重要だと言われています。
このように尾状核はネガティブとポジティブの両方の思考の評価に関わっています。
前帯状皮質
前帯状皮質は、報酬予測、意思決定、共感や情動といった認知機能や自律神経機能とも関わり機能しています。
前帯状皮質に関する過去の記事も掲載いたしますので是非ご参照ください
前帯状皮質は認知の制御やエラーを検出する重要な機能を持ちます。
いわば「行き過ぎた考えを抑える」ような機能です。
とても重要な役割なのですが、この機能が過剰に働きすぎるとポジティブな思考に待ったをかけてしまいます。
尾状核と共に悲観的思考を評価する役割があり、
尾状核と前帯状皮質の結合が弱いと錯覚は強まることが報告されています。
よって、尾状核、前帯状皮質ともに過剰な活動は悲観的思考を招き、両部位の結合が強くなると楽観的思考を抑えてしまいます。
そしてこの2つの部位の働きはドーパミンの影響を大きく受けています。
ドーパミン
運動や認知機能の調節、意欲など報酬予測に関与する神経伝達物質です。
今回の楽観的思考にも非常に深い関わりを持ちます。
悲観的評価を行っている尾状核と前帯状皮質はドーパミンにより、過剰な働きを抑制されています。
また、優越の錯覚においては、ドーパミン量が多いと、尾状核を含む線条体と前帯状皮質の結合が弱まり、優越の錯覚は抑制されにくくなり、
ドーパミン量が少ないと、線条体と前帯状皮質の結合が強くなり、優越の錯覚が抑制されやすい状態となります。
よって、この2つの脳の部位を適度に働かせ、かつドーパミン量をコントロールするかが、楽観的思考に結びつけるカギとなります。
楽観的思考を生み出すためのヒント
今回もなるべくキツくなく、手軽で、簡単な方法を考えました。
ドーパミンを活性化させる方法
一番手軽な方法は、好きな音楽聴くことです。
なぜ、音楽を聴くことの効果に関しては関連記事を載せますので是非ご参照ください。
尾状核を適度に活性化させる方法
最も簡単らくらくな方法は眼球運動トレーニングです。
前述しましたが、尾状核と眼球運動と楽観的思考の意外な関係が活性化に役立ちます。
尾状核は眼球運動にも関わっており、サッケードという素早い眼球運動時に働いています。
眼球運動と悲観的(楽観的)思考との関わりに関しては、
EMDR(眼球運動による脱感作と再処理法)というエビデンスのある心理療法があります。
苦痛な出来事を想起しながら眼球運動を行うものでPTSDなどの心理療法に用いられています。
EMDRは1987年にShapiro博士が悩み事を考えながら、左右方向の眼球運動を何気なく行っていたところ、気持ちが楽になったという実体験から、実証研究がなされ科学的根拠を示す論文が発表されています。
(EMDRを実施するには、リラックス方法や過去のモニタリング、など眼球運動以外の評価・治療が必要なので専門の指導士の介入が必要ですが)
尾状核の機能からしても、眼球運動が悩み(悲観的思考)を和らげる一助になるのではないかと考えられます。
これらを考慮した簡単な眼球運動トレーニングをご紹介します。
まとめ
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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