トイレが落ち着く本当の理由
みなんさんこんにちは♪ 慌てず、無理せず、程よくで良いですよ。
なぜトイレは落ち着くのでしょうか⁈
私の答えは、一人だけのちょっと狭いくらいの空間だからです!
よく「緊張したからひとまずトイレに籠ってたよ!」とか「トイレで一息ついてた」なんてことを耳にします。
トイレ、それは君がみたひかり、僕がみた希望!
落ち着かないときは、取り敢えずトイレを探し、こころの体制を立て直して再び世に出ていくような感覚。
Twitterでもよく「トイレが一番!」、「トイレに逃げてきました」、「トイレが唯一の憩いの場」なんて声もよく聞き、共感が得られることが多いです。
実際私もトイレに長時間居座り過ぎて、腿裏の坐骨神経が便座に圧迫され足がしびれてしまうことをよく経験します。
個人的にはただ何となく落ち着く広さで一人でいられる空間だと漠然と感じていますが、自分以外にもここまで共感を得れるトイレは何か人を落ち着かせる理由があるのでしょうか。
あると思います!
それは、人間が感覚として持っているパーソナル・スペースをトイレが守ってくれているからです。
パーソナル・スペースとは
パーソナル・スペースは、個人を直接的に取り囲む目に見えない空間領域であり、人はこの空間を持ち運びながら日々生活していると言われています。
一般的には、パーソナル・スペースに望ましくない他者に侵入されると、不快感や緊張が生じます。
トイレがより落ち着くひとりの空間をつくり出す
トイレがなぜ落ち着く空間なのか⁈パーソナル・スペースとの関係から紐解いてみたいと思います。
空間範囲
Hall(1966)は,パーソナル・スペースを対人距離を密接距離(45cm以下),個体距離(45~120cm),社会距離(120~360cm),公衆距離(360cm以上)の 4つに分類しています。
密接距離とは,恋人同士や親子間で観察されるような身体接触が可能な距離であり,非言語的コミュニケーションが重要となる。
個体距離は親しい友人同士や知人とのやりとりに用いられ,相手の表情を細かく見分けることができる。コミュニケーション手段は主に言語であるが,身体的接触も可能である。
社会距離は仕事上の付き合い等で用いられる距離である。身体的接触が不可能であり,会話はある程度の音量が必要となる。
公衆距離は,講演会における講演者と聴衆との距離であり,個人的な関係は成立しない。
引用文献:パーソナルスペースへの侵入に対する心理・生理的反応 ー接近者の印象による影響ー
野瀬出ら
私の家のトイレの空間を測ったところ、壁から便座までのスペースは前方45cm、側方20cm、後方30cm(かなり狭い、笑)。
密接距離(45cm以下)よりも狭い空間で囲まれているのがトイレなのです。
1人になれることが約束されている
上記引用論文で野瀬らは、人の接近距離と心理・生理的反応について以下のようにまとめています。
モデルの接近に対する心理・生理的反応について,接近距離が短い場面において検証をおこなった。
実験の結果,心理評定(不安,緊張,見えの大きさ)がモデルの接近に伴い単調増加していたのに対し,心拍数はパーソナル・スペース境界付近で急激に増加する傾向がみられた。
引用文献:パーソナルスペースへの侵入に対する心理・生理的反応 ー接近者の印象による影響ー
野瀬出ら
要するに、人が近づいてくると不安や緊張、心拍数も変化するということです。
パーソナル・スペースは目に見えない本人の感覚なので自分と他者との駆け引きをしなけらばならず、それが心身的ストレスにつながります。
トイレは、密接距離(45cm以下)よりも狭い範囲で壁に仕切られており、パーソナル・スペースを守るための駆け引きをしなくて済むということなんです。
言われてみれば、ホテルとか立派なお家のすごく広いトイレに入った時やたら不安で落ち着かないことがあります。
これは、仕切られている空間が広ければ広いほど他者が侵入するスペースができるので、パーソナル・スペースを守る駆け引きを強いられることからくる不安なのだと考えられます。
他者を侵入させない狭いスペース!
一人になりたい時に「ストレスのない守られた空間」に感じるのではないでしょうか。
まとめ
人間が感覚として持っているパーソナル・スペースをトイレが守ってくれている
パーソナル・スペースは、個人を直接的に取り囲む目に見えない空間領域であり、人はこの空間を持ち運びながら日々生活している
パーソナル・スペースに望ましくない他者に侵入されると不快感や緊張が生じてしまう
パーソナル・スペースの密接距離(45cm以下)よりも狭い空間がトイレである
トイレは、密接距離(45cm以下)よりも狭い範囲で壁に仕切られており、パーソナル・スペースを守るための駆け引きをしなくて済むので落ち着いた空間となる
スポンサーリンク
ランキング参加しています。応援よろしくお願いいたします!
↓ ↓ ↓