こころとカラダをつなぐ島皮質
こころに栄養を与えましょう♪
前回、脳の中の島皮質は身体状態にあわせて脳のネットワークを切り替えその時の情動をつくりだす働きを担っていると述べました。
人のこころは脳の中にあります。
脳が感情をつくり、身体に動く指令を出しています。
こころを動かすか?
カラダを動かすか?
そのどちらからでもアプローチできるヒントを探しています。
今回の島皮質は不安や共感など生きていくうえでの基盤となる感情をつくりだす役割を担っています。
ここを活性化させればまさに感情豊かになる一助になってくると考えています。
メンタルダウンしている時は意識することが辛い作業になってくるので、少しカラダを使うことで島皮質を活性化できる方法はないだろうか?
考えずに気軽に家の中で活性化させる方法…
探していく中で島皮質は「身体バランスの認知」に一役買っていることに辿りつきました。
島皮質の身体面における役割
姿勢定位に深く関与していると言われております。
姿勢定位とは重力、支持面、視覚情報、身体内部の状態によって動的に身体姿勢と筋の緊張をコントロールすることをいいます。
要するに自分が倒れないように、バランスを崩さずに姿勢を保つような働きです。
先ほど島皮質は「身体バランスの認知」に一役買っていると言いましたが、
身体バランスの認知とは、自分がバランスを保てているかを目で見て把握することであり、またバランスを崩しそうになった時に危険と感じることを指します。
もう少し嚙み砕いていうと自身の身体の不安定性を認知する場合には、
1.提示された自身の身体運動パターンを目で見ることにより、視空間情報として「自身の身体の不安定性」に関する情報が脳内で抽出される
2.抽出された「自身の身体の不安定性」に関する視空間情報から身体/運動情報に変換されることによって、自分の体が「身体が不安定である」という感覚になる
3.実体験的な「自身の身体の不安定性」に伴う不安定感や危機感の度合いが感情として現れる
という経過で脳の神経機構が働いています。
この一連の神経ネットワークに島皮質が深く関与しています。
ここで重要になってくるキーワードが自分の身体の不安定性を見て知ることなんです。
菊池は、転倒に関する自己認知の研究の中で以下のように報告しております。
自己身体不安定性認知における自己特異的な情報処理過程は
①自己身体の不安定な動きを自分自身がみるというメタ認知処理(吻外側前頭前野)
②前庭系を中心とした実体的な身体不安定性に関する情報処理とそれに伴う交感神経活性化や不安/恐怖などの情動に関する情報処理(傍小脳脚核、島皮質)
③身体の危機に対する防衛のための運動反応準備(腹側運動前野/下前頭接続部)であ
傍小脳脚核→ 島皮質→ 頭頂島前庭皮質→ 腹側運動前野/下前頭接続部の一連の神経ネットワークは、実際の身体不安定性に関与する神経ネットワークに包含される
引用文献:転倒の自己認知は身体的危機関連の脳領域を活性化する
島皮質が関与する一連の神経ネットワークは、自身の身体不安定性を見て不安や危険を感じることで活性化するということになります。
では、この島皮質が関わるネットワークを活性化させる方法は?
少しでも家で簡単に出来る方法は何かないか?
私ならこれを試してみようかと思いました。
身体バランスの認知能力を活性化させる方法
キーワードは、自分の身体の不安定さを見て知って危険を察知することです。
鏡を見ながらの片脚バランストレーニング
1.身体の前に鏡を置く
2.鏡を見ながら片脚立ちする
3.片脚立ちのままバランスが崩れそうになるまで手を左右に伸ばしてみる
4.倒れそうと(危険を)感じたら立て直すようにする
少し慣れてきたら同様の方法でバランスディスクの上で片脚立ちするもの良いと思います。
まとめ
最後まで読んでいただき、ありがとうございます。
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