生体リズムと体温
あくまでも自分のペースで「リズムイズム」♪
こころにやる気を持たせ、行動意欲を少しでも湧かせるキッカケとして、規則正しい生活が重要です。
規則正しいとは、生体リズム(サーカディアンリズム)に則ることであり、生体リズムを整えるものの一つとして朝の光を浴びることをおススメしました。
この中で、睡眠中の体温との関係から夜光を浴びるてしまうと入眠時間が遅くなるので朝日を浴びることが良いと説明しています。
実は、生体リズムは体温のリズムが大きく関わっています!
今回は体温に焦点を当ててみたいと思います。
体温の日内変動
体温は覚醒後急速に上昇し、夕方ごろに極値に達し、夜間睡眠中に徐々に低下し、覚醒する2~3時間前から再び上昇するという変動パターンを示します。
精神疾患と体温調節
うつ病やその他にも慢性的にストレスを受けている状態では、体温の変動が少ないとうい報告があります。
うつ病の体温リズムについて高橋は以下のように論じています。
うつ病者の体温リズムに最も一般的にみられるのは最高体温と最低体温との差が小さいこと、すなわち振幅が減少していることである.。
Averyらは身体的 ・心理的原因にはよらない一次性のうつ病患者9名の直腸温の計測を行い、有意の振幅の減少を認めた。
これは、夜間の体温降下が小さいことによるものであり、後に喜多村らが女性のうつ病患者を長期にわたり観察し、病期には寛解期に比べ夜間体温が有意に高いことを示した。
引用文献:精神疾患と生体リズム
また、慢性ストレスが体温に及ぼす影響について岡は以下のようにまとめています。
実際にストレッサーに曝露されずとも体温が高くなる。
明期(寝ている時間帯)の体温が上昇,そのことにより体温の日内リズムが小さくなる。
このような体温の変化が生じる時期には,動物は抑うつ行動を示す。
この状態はストレッサーの曝露が終了しても,しばらく持続する。
引用文献:心因性発熱に関する最近の研究の発展―特に日本人研究者の貢献について―
こころにストレスを溜め込むと睡眠時の体温が下がらず、体温の日内変動が小さくなってしまう可能性があるということなんです!
深い眠りにつくときに1日の体温は最も低くなると言われているので、睡眠時に体温が下がらないとよく寝れないという状態になってしまうのです。
精神疾患を患ったり、ストレスがあると眠れなくなるというのは、体温からも説明がつくということですね。
生体リズムは睡眠と密接に関わっていて、睡眠リズムを調整している一要因が体温ということになると体温の日内変動をいかに上手く調節できるかがとても重要になってきます。
体温のリズムを良くするヒント
体温の日内変動パターンにより近づけていくことが大事です。
先ほども述べましたが、慢性的なストレスがあると体温の日内変動の幅が小さくなっているので、体温の変動をアップさせる、すなわち体温をリズムよく上がり下がりさせることがカギとなります。
もう少し掘り下げると、起床から日中にかけて体温を上げていき、寝る3時間前くらいから下げていくことでより良い入眠状態をつくりたいです。
特にこの寝る3時間前くらいから体温が徐々に下がることが大事なのですが、精神疾患や慢性ストレスにより夜のここの体温が下がりづらくなっています。
よって、寝る3時間前の体温をピークに持っていくように考えます。
人の深部体温は上昇すると、カラダから放熱させるように作用してくるのでその後徐々に体温は低下してきます。
寝る3時間前に体温を上げることを済ませておけば、より良い睡眠リズムが期待できるというわけです。
体温を上げる方法
体温アップの方法で真っ先に出てくるのが軽い運動と入浴です。
しかし、メンタルダウンしてやる気が起きなくて困っている時にこの2つはとても難易度が高く長続きしません。
生活のリズムをつくることなので出来るだけ継続できるものでなければなりません。
最初のキッカケづくりとしてもっと楽にできる方法を考えたいところです。
私がこれならなんとかできそうだ!という方法が2つあったので紹介いたします。
夜に温かいものを飲む
敢えて夜にと書いたのは飲むものによって体温上昇の持続時間が違うからです。
就寝1時間前に飲むのであれば白湯
就寝3時間前くらいだと生姜湯がおススメです。
生姜は血流改善効果があり、体温上昇の持続時間が他の飲み物より長いと言われています。
また、睡眠のことを考えるとカフェイン入りは避けたほうがよいようです。
日中お腹を温める
お腹は体幹の中心で内臓も温められるので深部体温を上げるのに一番効果的な場所です。
腹巻などで温めるのもとても良いと思います。
まとめ
生体リズムは体温のリズムが大きく関わっているが、ストレスを溜め込むと睡眠時の体温が下がらず、体温の日内変動が小さくなってしまう可能性がある
体温をリズムよく上がり下がりさせるためには寝る3時間前の体温をピークに持っていくことがカギとなる
ピーク時の体温を上げるより簡単なキッカケとして温かいものを飲むことと日中お腹を温めることがおススメです
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